ETS手術で手汗はとめることができる

多汗症専門クリニック、胸部外科、呼吸器外科で行われる、ETS手術は、術後すぐに、どのような手汗でもとめることが可能で、今まで、病院で処方される外用薬や内服薬等を試して効果がなかった方でも、十分な効果が得られます。また、一度手術を行うと、永久的に手汗の悩みが解消されます。

 

ETS手術は、胸部交感神経遮断手術とも言われ、レベル1〜3と深刻な症状があっても、99.7%と殆どの方が、手汗への効果を実感しています。ほとんどのクリニックでは、半年以上の期間をあけて、片手ずつ手術を行って、効果や副作用を見ていくのが一般的です。

 

手汗をとめる方法は、手汗を分泌させる、背骨あたりの交感神経を切除して、汗の分泌自体を止めるものです。10分程度の手術で、脇の皮膚を少し切るだけなので、傷跡が目立たなく、術後の痛みも殆どありません。

 

このように、ETS手術は、身体に負担なく、どんな手汗でも、永久的にとめることができる手術ですが、副作用(次項で説明)もありますので、十分に理解した上で行うことが大切です。

 

ETS手術後の代償性発汗の副作用が起こる確率

女医

ETS手術後、症状の大小はありますが、70%と多くの方(特に両手の手汗をとめた方)に、他の部位の汗が増える、『代償性発汗』という副作用がおきていて、他にも、乾燥肌の方は、さらに手がカサカサに『乾燥』しやすくなるケースもあります。

 

副作用の中で最も多い、『代償性発汗』は、ETS手術の効果がでない方でも、高確率で起きる症状で、交感神経の切除を行うことで、背中やお尻など、他の部位の汗が増えます。特に、片手だけではなく、両手の手汗をとめた方は、代償性発汗の症状がひどく、Tシャツやパンツがびしょびしょになるなど、日常生活に支障をきたしている場合もあります。

 

また、もともと乾燥肌の方は、潤いを担う皮脂の分泌が滞っていることから、手術によって、手の潤いを担う汗が出なくなることで、さらに手がカサカサになって、一年中、ハンドクリームを手放せなくなることもあります。

 

ETS手術後には、手汗がなくなって、色々な悩みから解放されている方も多いですが、中には、上記であげた副作用によって、手術したことを後悔している方がいるのも事実となります。

 

ETS手術の手汗治療の流れや費用について

ETS手術は、保険診療で受けられ、費用は10万円程度になります。手術自体も、10分程度で終わりますが、待ち時間があったり、全身麻酔がさめるまで安静にする時間があるので、半日かかることも多いです。また、手術当日までに、手術に関連する話や、手術可能かどうかの血液検査など、プロセスを踏む必要があるので、手術当日まで数日を要することもあります。

 

基本的に、手術後の通院はありませんが、10日前後したら、手汗の状態や副作用などの報告を、電話で行う必要があったりと、短時間の手術ではありますが、色々とクリアしなければならないことがあります。

 

 

〜ETS手術の流れ〜

 

1.診察

汗の状態チェック、手術について、副作用など、10〜15分程度、問診等が行われます。クリニックによっては、ETS手術の説明会が、診察前に別日で行われることもあります。

 

また、汗の状態から、ETS手術以外の治療方法が提案されることもあります。(次項を参考にしてみてください。)

 

他にも、他科で治療中、医師に健康状態を指摘されている、妊娠中、授乳中など、クリニックが提示する項目に当てはまる場合は、すぐに手術を受けられないこともあります。

 

2.血液検査

ETS手術をする方対象に、血液検査が行われ、診察からその日のうちに血液検査が行われることも多いです。

 

血液検査をする目的は、貧血の有無、止血時間、感染症など、手術に適しているかを調べるものです。

 

3.手術

血液検査から1日以上あけた、翌日などに手術が行われます。事前に渡された、手術同意書(署名・捺印の上)を、忘れずに持っていきましょう。

 

手術予定時間は、決められていないため、混み合っている場合は、待ち時間が長くなることもあります。

 

手術は、両手の場合でも10分程度で完了しますが、全身麻酔から完全にさめるまでは、1〜2時間程度かかるので、その間は、病院のベッドで休むことになります。

 

術後の経過によっては、日帰りではなく、その日、入院が必要になることもあります。

 

4.術後

ETS手術は、内視鏡を使った手術で、傷が数ミリ程度であることから、消毒等の必要がないため、通院はありません。

 

ただし、後日電話で、手汗の状態や副作用などの報告をする必要はあります。

 

ETS手術以外の手汗治療について

手汗レベル1程度の方は、手術以外でも治せると判断され、他の治療法として、『塩化アルミニウム外用制汗剤』、『イオントフォレーシス療法』が提案されることが多いです。

 

 

塩化アルミニウム外用制汗剤

塩化アルミニウム水溶液入りの制汗剤で、就寝前に、手に直接、塗布して、朝洗い流すことで、塩化アルミニウム水溶液の浸透から、汗の出口が塞がれて、手汗抑制に繋がります。人によっては、塩化アルミニウム水溶液の刺激から、赤みや痒みに繋がることもありますので、事前のパッチテストは必須です。

 

point

使い続ける限りは、「数日〜1週間程度」の効果が期待できますが、やめてしまうと、元に戻ってしまうので、毎日ではなくも、こまめに使用する必要があります。

塩化アルミニウム外用制汗剤は、「600円〜1000円前後」で手に入り、皮膚科だけではなく、薬局でも購入可能です。

 

薬局に売っている塩化アルミニウム外用制汗剤には、オドレミン(日邦薬品)とテノール液(サトウ製薬)があり、二つの違いは、塩化アルミニウムの濃度・効果・副作用のリスクです。オドレミンは、濃度が13%と効果が高い分、副作用のリスクも高まります。一方、テノール液は、濃度が3.9%と低いため、効果は緩やかですが、副作用のリスクは少ないです。

 

イオントフォレーシス療法

1回「600円前後」で受けられる、イオントフォレーシス療法は、週2日など定期的に、水に浸した手に、微電流を10〜20分流して、汗を出すエクリン汗腺を塞ぐ治療方法で、治療を続けることで、「数日間程度」手汗が抑制されます。

 

塩化アルミニウム外用制汗剤と同様に、続けない限りは、効果が持続しないので、定期的に治療を受ける必要があります。

 

副作用として、ピリピリ感、湿疹等が起きることもありますので、気になる副作用が出た場合は、すぐに医師に相談してください。

参照→自宅で出来るイオンフォトレーシス療法(ドライニック)について

 

まとめ

女医

手汗がひどく、ハンカチやタオルを常備しないと、日常生活を送れない方は結構いまして、ETS手術を検討されている方も少なくはありません。

 

確かに、一度手術を行えば、永久的に手汗をとめることはできますが、他の部位の汗が増える、代償性発汗という副作用で、悩まれている方もいますので、きちんと考えた上で、手術に臨んでください。

 

point

また、クリニックや病院選びも重要で、実績がある場所で行わないと、手術ミスから、ホルネル症候群という、まぶたが垂れ下がる合併症が起きることもありますので、信頼と実績がある医師のもとで、手術を行うことも絶対です。

 

手汗のレベルによっては、他の治療法で改善されることもありますので、焦って決断せずに、いろんな方法を試すことも大切となります。

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